鍼灸は効く?徹底解説!

鍼灸コラム
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鍼灸は効く?はり・きゅう徹底解説!

「鍼灸がどんな効能があるのか、いまいち分からない」

という方は少なくないと思います。

そこでこの記事では、鍼灸施術をしてみたいけれど、少し不安に感じているというかたに鍼灸を詳しく伝えます。

鍼灸って何と読むの?

皆さんは検索するときに鍼灸なのか、針灸なのか、迷われたことはありませんか? どちらも間違っていないのですが、正式には「鍼灸」となります。読み方は、「しんきゅう」「はりきゅう」どちらでも構いません。

私たちスタッフが取得している国家資格の免許には、「はり師」「きゅう師」と記載されています。

実は、「鍼灸」は一括りではなく、「はり」の免許と「きゅう」の免許に別れていて、鍼・灸の施術するには、それぞれの国家資格免許が必要なとなります。

鍼灸は怖い?

鍼灸は薬を使わない妊婦さんでも受けていただける、優しい施術と評価されています。

又、はり・きゅうは慢性および急性の痛みを軽減するのに効果があるとされています。

特に腰痛、肩こり、頭痛、関節痛などの改善に用いられます。はりが神経を刺激することで、痛みを抑えるエンドルフィンやセロトニンの分泌を促進するため、痛みの軽減効果を得られるのです。

鍼灸院と接骨院 何をするところ?

鍼灸院・・・鍼灸師(国家資格)が施術。身体に鍼や灸を用いた刺激を与えることで、疾病の改善及び予防をする。

接骨院・・・柔道整復師(国家資格)が施術。骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷などの治療が専門。

整体院・・・整体師(民間資格)が施術。骨盤や背骨を整え、筋肉のコリや疲労をほぐします。

医療保険制度の違いにもよりますが、ヨーロッパやアメリカでは、病気にならないための自己防衛策として、鍼灸治療の注目度が高まっています

最近では、WHOでも鍼灸の医療効果が正式に認められ、医療分野やリラクゼーション、免疫力向上、あるいはさらに幅広いライフスタイルの見直しの一環として、世界各国の生活へ積極的に取り入れられていることが伺えます。

医療研究者が鍼灸の効果を、様々なエビデンスをもとに証明していることも鍼灸普及の要因と考えられます。

鍼 はり  Acupuncture

鍼治療では、通常、直径0.12~0.18mm程度の極めて細いステンレス製の鍼を使います。管鍼法といって円形の金属あるいは合成樹脂製の筒を用いる方法か、筒を使わない方法がありますが、どちらも殆ど痛みはありません。

筋肉の大きさや骨の位置をよく理解したうえで、適度の深さ・角度を考慮し素早く刺入します。鍼の刺激で強弱を調節しツボを刺激し、さまざまな効果を生み出します。

鍼の刺し方も、中国や韓国では鍼を手に持ちそのまま刺します。日本では、鍼を管に入れ、管から出ている頭の部分をトントンと叩いて鍼を刺入します。

この管を使って打つ方法「管鍼法」を考え出したのは、日本人の杉山和一で江戸時代に生み出しました。鍼を打つ際の痛みが少ないのが特徴であり、世界中で用いられています。

では具体的に鍼を刺したからだの現象を説明しますね。

  • 凝っているかたい筋肉は血液が枯渇している状態(血行不良)
  • 鍼を刺すことで、目には見えないくらいの”小さな傷”を筋肉に付けます。
  • からだは「ケガをした」と思って、血液をたくさん送り込みます(血行促進)※鍼の周りがうっすら赤くなるのは、血液が集まっているためです(フレア反応)
  • 集まった血液は、十分な酸素や栄養を筋肉に与え、修復作業が落ち着いたころには柔軟でふわふわな筋肉になるイメージです。

鍼は痛いのか?

鍼治療を受ける上で一番の心配事が「痛み」だと思います。

施術に使われる鍼の太さは、髪の毛くらい細いので、基本的には痛みは強くありません。人によっては鍼が皮膚に刺さるときの「チクッ」とする痛みと、鍼が痛みの原因に到達した時に感じる「ズーン」と響く痛みを感じます。
「ズーン」という痛みについて、鍼灸ではこれを「響き」といいます。

前述のように痛みは通常はほとんど感じることはありませんが、もし痛みが強いと感じたら施術者に遠慮なく伝えてください。

灸 きゅう  Moxibustion

お灸は、ヨモギの葉から作られた艾(もぐさ)を使ってツボに温熱刺激を与える施術方法です。

お灸は3千年以上の長い歴史があります。浮世絵や、古典文学にもお灸に関する記述があり、江戸時代には「旅の際に持参すべきものの一つ」とされたお灸ですが、その「火を使う」ことや「火傷になる」というイメージから、一時期廃れていました。

「お灸をすえる」という言葉もあるように「熱さを我慢しなければいけない」といった不安もありますよね。

近年では様々な不調への改善効果で再び注目されています。

お灸の作用  温熱作用

温めるイメージの強いお灸ですが、「温める」だけではない様々な作用があります。皮膚上への熱刺激が、皮下の筋肉や血管、リンパに影響を与えます。
温熱刺激により、副腎皮質ホルモンが分泌され、白血球が活性化されるほか、炎症や痛みを抑制する効果があります。また、ダメージを受けた細胞を修復するヒートショックプロテインというタンパクが分泌され、免疫細胞の働きを強化します。

お灸の作用  経穴刺激作用

ツボ(経穴)を刺激することでツボに備わったの作用も期待できるため、肩こり・腰痛をはじめ、月経不順などの不定愁訴にも働きかけます。
自律神経調整のための経絡治療の際も、大きな効果を発揮します。

ツボって何?

東洋医学の考えでは、全身を気(エネルギー)と血(体液)が循環して身体のバランスが保たれています。気血の通り道は経絡と呼ばれ、経絡が交わるポイントを一般的には「ツボ」と呼んでいます。

ツボは、経絡けいらく(気が流れる道)上にある反応点で、わかりやすく言えば、

  • 経絡=電車の線路
  • ツボ=電車の駅     のようなイメージです。  

経絡が何らかの作用で滞ってしまうと病に至るといわれ、これを改善するために、ツボ(経穴)に鍼や灸を施して気血の流れをスムーズにします。

ツボの位置が世界で標準化

鍼灸は2000 年以上の長い歴史があるだけに、ツボについて国によって名称や位置に違いが生じていました。

世界的に鍼灸への関心が高まるなか、WHO(世界保健機関)がこの問題に関与し、1989年に名称が統一され、2006 年の国際会議で361 穴の位置が決まり、統一されました。

これまでの各国のツボの位置が間違っていたということではなく、鍼灸が統合医療の大きな柱として注目される現在、世界的規模で鍼灸のメカニズム研究や臨床研究を推進するための座標を整えたということになります。

2008 年5 月には「WHO 標準経穴部位公式版」(英語版)が発刊され、2009年に日本語公式版が発刊されました。

鍼灸で期待できる効果 (WHOが有効性を認めた症状)

運動器系肩こり 五十肩 腰痛 変形性関節症 腱鞘炎 テニス肘など
消火器・呼吸器系便秘 下痢 慢性胃炎 食欲不振 気管支喘息 鼻炎など
疼痛頭痛 坐骨神経痛 術後疼痛 肋間神経痛 三叉神経痛など
循環器系血圧に伴う諸症状 冷え性 本態性高血圧など
泌尿器・婦人科系月経異常 更年期障害 逆子 不妊など
感覚器系眼精疲労 メニエール病 耳鳴り 難聴など
小児夜尿症 小児神経症など
その他不眠症 自律神経失調症 顔面神経麻痺 片麻痺など

このように、鍼灸施術により改善が期待できる症状にはたくさんのものがありますが、鍼灸院・鍼灸師によって施術の得意分野があります。
最近ではフェイシャルケアなど、美容を目的とする美容鍼も多くの女性に支持を受けています。

当院の鍼灸は経験豊富な国家有資格者が施術するのでとても安心です。興味のある方はぜひご予約ください!

※保険適用には、医師の同意書が必要です。当院にご相談ください。

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